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月刊ウチウミ 変わる価値観と「だってしょうがないじゃない」

RADICAL WEBマガジン月刊ウチウミ 変わる価値観と「だってしょうがないじゃない」

ありがたい話なんですが、「そこにそんなお金かける?」みたいなお客さんが意外といるんですよ。
メールでの問い合わせから、タンクの容量を増やしたいという方が自分で造形した段ボールを持ってきた。
「元々の容量は7で燃費はリッター35。10あれば300kmくらい走れるかなと」って言うんだけど、35も走るなら7のままで充分なんじゃ?って(笑)……ってまあ、私の感覚ですけどね。
コロナで人々の価値観が変わったんだな。
新車と変わらない値段の中古車に飛びつく人がいる。相場が全体的に高くても買い手がついて。
お客さんが置いていったホイールとかマフラー、一応取っておいたけど整理しようってヤフオクに出してみたら「その値段でこれ買う?」って感じですよ。いわゆる絶版パーツだと。
でもその価値観が自分にシンクロしなくてね。
私が処分したい鉄くずを何万円も出して手に入れたいという、狂気の沙汰みたいな(笑)。
面白い現象というか、コロナを機にライダーが増えたり、楽しみなところもありますけどね。
政府の政策、給付金や協力金の影響もあるんでしょう。
最近学生達が結構いい自転車乗ってんな〜って(笑)。ジャイアント、キャノンデール。それ10万するよねって。
自分も新しいのほしいなって買いに行ったら「いま入ってこないんですよ。新しいのは半年待ちで」って……ああ、そうだ。バイクもそうだったなと(笑)。
世界規模で広がった物不足が落ち着いて安定する前に戦争が起きて、また違う要素の物不足、運輸関係の混乱。
ダブルパンチで世の中の歯車が完全に狂ってる。解消するのに数年かかるでしょう。
でも悲壮感に包まれて行動を控えたところで何かが変わるわけでもない。
何が起きたって我々庶民は受け入れるしかないわけで……まあ「だってしょうがないじゃない」っていうところに尽きますよ。
日本の国民が出来るのは、ちょっと明るい気持ちになって、お金を使って、経済活動を回すことじゃないですかね。
【2022 April】

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